今回は、人気のCRMプラットフォームであるHubSpotとkintoneの顧客管理アプリを連携してみます。
マーケティング部門と営業部門が別々のツールを使っていてお互いの連携が取りにくい!といったことがよくあります。社内の顧客管理をより効率化させる連携をノーコードで簡単に設定する方法を紹介します。
HubSpot(ハブスポット)とは?
まずHubSpotとは、アメリカ・マサチューセッツ州に本社を構えるHubSpot社提供ツールです。マーケティングや営業に特化したCRMプラットフォームです。
メール配信、LP作成、SEO分析、SNS管理、広告の管理・分析、営業支援、顧客管理、MAなどCRMで思いつく機能はほとんど網羅しているといっても過言ではありません。
無料版も提供されていますし、設定画面は日本語化もできるので、海外製品だからといって身構えることはなく気軽に使えるツールです。
Zapier(ザピアー)とは?
こちらもアメリカ発祥のタスク自動化ツールです。様々なWebサービスをほぼノーコードで連携できます。(データ連携や通知の連携など。)
例えばgmailにメールが届くとslackに通知させるといった設定を、設定画面でポチポチ設定するだけで連携可能です。
kintoneに連携させるためのコネクタも用意されているので、何かのWEBサービスのアクションをトリガーとしてkintoneにデータを登録するといった設定が簡単にできます。
連携の概要
今回は以下のように、HubSpotで新たなコンタクト情報を登録すると、自動的にkintoneの顧客管理アプリにも同じ情報が登録される連携を設定していきます。
kintoneに登録したレコードには詳細画面で、HubSpotのコンタクト情報もiframeで表示します。↓のようなイメージになります。HubspotでのWEB行動情報なども営業担当も確認できるので、これを見ながらどのリードにアプローチするのが有効そうかなども考えながら営業部門が営業アプローチできるようになります。
この連携によってHubSpotはマーケティング部門で導入、kintoneは営業部門で導入している際などにスムーズに両部門が情報共有・連携できるというメリットを想定しています。
HubSpot側でプロパティ情報を設定
HubSpotを日本語化
本記事では基本的に日本語設定前提で設定していくので、合わせていただくとスムーズに設定できると思います。設定方法は以下です。
右上のユーザーアイコンを押下→「Profile & Preferences」にいきます。
「General」のLanguageより「日本語」を選択します。
独自に追加したいプロパティを追加
今回、コンタクトに独自のプロパティをいくつか追加して設定したいと思います。
コンタクト画面右上の「アクション」を押下→「プロパティーを編集」に移ります。
「プロパティを作成」してプロパティ作成ウィンドウを開きます。
今回は以下を設定しました。
オブジェクトタイプ:コンタクト
グループ:コンタクト情報
ラベル:流入経路
内部名 :keiro
説明:空欄
フィールドタイプ:単行テキスト
フォームおよびボットで使用:チェック
今回は同様の手順で、「部署」「リードステータス」を独自に追加しました。
追加したプロパティをビューに追加
追加した「流入経路」をコンタクト詳細で見れるように設定します。
プロパティ詳細画面下の「詳細を表示」を押します。
「流入経路」を検索後、「ビューに追加」を押します。
左のサイドバーに追加されていれば完了です。並び替えもこの画面で設定できるので、使いやすいようにセットアップしましょう。
ただし、ここでの設定はユーザー個別設定なので、別ユーザーには反映されません。
この設定を他のユーザーにも設定したい場合は、規程のプロパティーを設定から設定のテンプレートを設定します。
hub IDを確認してメモしておく
kintone側で設定する際に必要な情報として、hub IDがあります。
hub IDはユーザーアイコンを押下後に出てくる、組織名下の数字になります。
この値は、kintoneのプラグイン設定で使うのでメモしてください
kintone側で連携用アプリを作成
アプリを作成
今回はマーケティング部門が獲得したリード情報を連携する想定ですので、kintoneアプリには以下のフィールドを設定します。
連携用プラグインを設定
次に今回の連携用プラグインを設定していきます。
プラグインは以下からダウンロードしてお使いの環境に設定してください。
・プラグインの利用は無料です。
・プラグインについてサポート及び個別カスタマイズは有償となります。
・kintoneプラグインはスタンダードコースでのみご利用いただけます。
プラグインを作成したアプリに追加します。
作成したアプリのプラグイン設定画面を開きます。
以下を設定していきます。
設定が完了したら、[アプリを更新]を押して設定完了です。
Zapierで連携設定
プラグインの設定が完了したら、今度はZapier側で連携の設定を進めていきます。
Zapierは日本語化できませんので英語で設定を進めていきます。
HubSpotトリガーの設定
まず、トリガーとしてHubSpotのイベントを設定していきます。今回は新規にコンタクトが登録した際のトリガーとして「New Contact」を設定します。
次に連携するアカウントを設定します。
set up triggerでは追加した3つのカスタムフィールドについて、追加で取得する設定をします。
Test triggerでテストして問題なければ次に移ります。
kintoneアクションの設定
Choose app & event ではkintoneのCreate Recordを選びます。
Choose accountで作成した案件管理アプリの情報をセットアップして選択します。
Set up actionではkintoneのどのフィールドにHubSpotのデータを入れるかマッピングしていきます。今回は以下のように設定しました。
実際に設定した画面は以下です。
最後にTest actionが成功したら設定完了です!
設定が完了したら実際にHubSpot上でコンタクトを作成して、kintoneにもデータ登録がされるか試してみましょう。
おわりに
今回は、Zapierを使ってノーコードでHubSpotとkintoneを連携してみました。
もしこの連携にご興味があり設定代行や更にHubSpot⇔kintone連携を発展させたい!などのご要望は随時承っておりますので、お気軽に↓のボタンのお問い合わせページからご相談下さい。
おわり
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